【理想的な写り込み】
【ありえない写り込み】
~光沢のあるフローリングの表現(写り込みの違い)~
最初にCGを始めた頃は、パッと見て下の画像の方が、あからさまに写りこんでいて、リアルと感じていたものですが、木のしっとり感とか、艶とか、そういった表現に無頓着でした。
まず、床の写り込みの度合いに注目すると、下の方は、ワックス掛けの鏡面の様にテーブルや椅子が、“そのまんま写り”こんでますが、質感も無く、安っぽい光沢感です。実際には、この様に家具が全部写りこむ事はありません。写り込みは、元の固体から離れていくほど、“フェードアウト”していきます。これをパースにおいても表現する事で「しっとりとしたリアルな光沢感」を演出する事ができます。
以上、ささない事ですが、僅かこれだけの要素で、パース全体の雰囲気に与える影響は大きいと言えます。参考までに、上のパースは、ラジオシティ×パストレ(3時間)です。下のパースはラジオシティ×レイトレ(30秒)です。
<ポイント>
・写り込みは、フェードアウト表現すると、しっとり感や艶のあるリアルな質感が表現できる。
・質感を重視するには、レンダリングに手間をかける。
・レンダリングスピードを優先する場合は、質感が犠牲になる。